トライアングルトリベットT3または旧製品TT-02( 以下 T3 )は、VARGOヘキサゴンウッドストーブとデルタストーブの補助五徳として、また、デルタストーブは、メスティンの中に入れてコンパクトに持ち運べる、固形燃料やアルコールバーナー用のストーブとしてデザインしました。
どちらを使った場合も、シェラカップから中型の鍋まで安定して乗せることができとても重宝するのですが、正しい使い方ができていないと思わぬ事故につながる可能性があります。
先日、デルタストーブとアルコールストーブを使用中に、自分の不注意でデルタストーブをひっくり返し、一瞬辺りが火の海になりました。幸い友人が水をかけて消火してくれましたが、もし風が強い日で対応が遅れていれば山火事を起こす可能性もあったわけです。
そんな自身の体験から、 T3 とデルタストーブを安全にお使いいただくための注意点をご紹介します。すでにお持ちの方は必読です。また製品にご興味のある方も注意事項としてぜひお読みください。
【ご購入された方へ】
使い始めの前に、添付されている「使用上の注意」を必ずお読みください。また、読み終わった後も大切に保管しておいてください。
「marupei net は製品の使用により発生したいかなる結果に対する一切の責任を負いません。また、製品をご使用いただいた時点で、「使用上の注意」をご理解・同意頂いたこととし、自己責任の元で安全に正しくご使用ください。」
細かい部分は「使用上の注意」をお読みいただくとして、ここではアルコールを使った火器を使用中に絶対にやってはいけない事項をご紹介します。
1.室内、テント内、車内等、換気の悪い場所では絶対に使用しない。
アルコール燃料は非常に気化しやすく、着火しても炎が殆ど見えないのが特徴です。もしテント内など密閉された空間で着火すると、室内に充満した目に見えないアルコールに引火し、テントやタープ生地に使われることの多いナイロン素材に燃え移ります。
ナイロン生地に引火すると生地は急速に収縮し、テント内にいる人体を包み込むようにして高温で燃え上がり、火傷程度では済まない事態になりかねません。
2.風が強い場所では絶対に使用しない。
T3 をセットしたVARGOヘキサゴンウッドストーブや、デルタストーブは風防も兼ねているので風の抵抗を受けやすく、風の強い場所では簡単に飛ばされる可能性があります。金属天板のテーブルなど滑りやすい場所に置いて使う場合や突風などにも十分に注意してください。
燃焼中に風に飛ばされアルコールが枯れ草や木に引火すると、風の影響を受けて一気に燃え広がる可能性があります。
3.デルタストーブ単体で使用する場合は1Kg以上の物を乗せない。
4.デルタストーブと T3 を併用する場合は3Kg以上の物を乗せない。
デルタストーブに使われているステンレス材料は、熱による膨張率が大きく燃焼中は変形します。(冷めると元の形に戻ります)
デルタストーブはこの熱変形が起こる前提で設計していますが、安全にお使いいただくために、デルタストーブ単体で使う場合は、積載重量1kg以内でご使用ください。また、1kg以上の物を乗せる場合は、必ず別売りの T3 と併用し、3kg以上の物は絶対に乗せないでください。荷重制限を守らず使用した場合、変形により本体が分解し、大事故に繋がる可能性があります。
燃料が完全に自然消火するまで絶対にT3またはTT-02を外さない。
燃焼中は本体の熱変形により T3 との嵌合がきつくなり、外すことが困難な状態になりますので、燃料が燃え尽き完全に消火するまで絶対に T3 を取り外さないでください。
特にデルタストーブと T3 を併用する場合、アルコールストーブに付属している消火フタは、 T3 に阻まれ使用できませんので、燃焼中に高さ調節をしたり、消火目的で燃焼中に T3 を取り外すことは絶対にしないでください。
デルタストーブが熱変形していく様子をInstagramにアップしました(こちら)。右側のパネルが大きく変形していく様子をご覧いただけます。 T3 をセットすることでこの変形を抑えることができますが、同時に外れなくなります。この状態で無理に T3 を外そうとすると、燃料がこぼれて周りに引火したり、分解して大事故に繋がる可能性があります。
アルコールストーブに限ったことではなく、キャンプやバーベキューなど、火を使うシーンでは十分に注意しましょう。
持参できる場合は、携帯できるエアゾール式の簡易消火器を用意しておくことをオススメします。ホームセンターなどで1,000円前後で売られているので、アウトドアでは常に手の届く場所に置いておき、普段は家庭のキッチン周りに置いておくと安心です。私が使っているのはこちら。
火傷や事故に十分注意し正しくご使用ください。
最後に、お使いいただいている方からのフィードバックをお待ちしております。特に、安全にご使用頂くためのアイデアや、注意点などお聞かせいただけるとありがたいです。メッセージはこちらからお願いします。
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