昔はどこのキャンプ場でも直火が当たり前だったけど、最近は直火OKのキャンプ場を探すほうが難しくなりました。行ってみたら直火禁止で、「え~!焚き火台持ってきてないよぉ~」と、超絶がっかりキャンプになったことも。それ以来、直火ができるとわかっているキャンプ場でも、必ず焚き火台を持っていくようにしています。
あー、やっぱこの場所じゃない方がよかったかもとか、もうちょっとだけタープから離したいとか、突然雨が降ってきた時にタープの下へ移動したりとか、簡単に場所を移動できる焚き火台が便利なので、僕は直火より好きかも。でも、使っているから安心ってわけでもなくて、芝生が敷かれて”綺麗すぎるほど”整備されたキャンプ場も多くなってきたので、地面への影響をちゃんと気にしたほうがいいです。
ということで、今回は焚き火台を使った時でも地面へのダメージを最小限にするアイテムを導入してみた。というお話。
そうそう、よく「直火」を「ちょくび」って読む人いますが「じかび」と読みますw(意味は通じるけどね)
何故に直火じゃダメなのか
サイトごとにしっかり区画されていて、専用駐車スペースあり、芝生あり、AC電源あり、水洗トイレあり、コインシャワーあり、ランドリーあり、なんでもあり。みたいな、女性やファミリーでも安心して過ごせる、いわゆる『高規格キャンプ場』と呼ばれるキャンプ場が増えたこともありますが、直火だと芝生が焦げちゃうし、そこらじゅうほじくり返されちゃうし、ちゃんと後始末しない人が多いから汚れちゃうし、危ないし。なによりマナーの悪い人が増えたのが1番大きな要因かと。焚き火に限らずマナーやルールが何たるかを理解されていない方が多く、このままだと個人経営されているような小さなキャンプ場は閉鎖に追い込まれてしまう所もあるかもしれないと心配になるレベル。管理側からすれば焚き火台を使ってもらったほうが楽だし、何より安全ですしね。
スノーピーク 焚き火台M
スノーピークの焚火台Mを1996年発売当初に買ってから使い続けてきたんですが、重いし嵩張るし、ソロだと持ち運びが大変で・・・
もっと気軽に持ち運べるようにと、昨年からユニフレームのファイヤースタンドIIを使い始めたんですが、これ、燃焼台部分が金網なので地面へ熱の影響が結構あるようなのです。スノピの焚火台でさえオプションでベースプレートが販売されているくらいですから、金網だけじゃなおさらでしょ。地面を守るための焚火台でもあるので、ちゃんと考えることにしました。
スノピの焚火台 M ベースプレート使えば、焚き火台Mと兼用できていいんじゃないかと、店頭でファイヤースタンドIIを置かせてもらって、大きさ的にどっちも使えることまで確認したんですが、結局これじゃ重いし小さくならないし、、、ボツ(ー_ー)
やっぱ、折り畳めるとか丸められるとかで小さくならないとね。
スパッタシート
しばらく代案を探していたんですが、たまたま視察に行った工場の溶接行程で、サンダーの火花や溶接のスパッタよけに「スパッタシート」という耐熱性の高いシートを使っていたのを見て、これは!!と早速ネットを検索。
すると、同じことを考えてる人ってたくさんいるんですね。当たり前か(笑)
難燃度
詳しく調べてみると、スパッタシートの中でもJIS規格が色々とあることがわかりました。
JISで決められた難燃性試験方法による難燃性の種類は以下の3種があるようです。
- A種:厚さ9ミリの火花発生用鋼板を溶断するとき、発生する火花に対し発炎及び防火上有害な貫通孔がないこと。
- B種:厚さ4.5ミリの火花発生用鋼板を溶断するとき、発生する火花に対し発炎及び防火上有害な貫通孔がないこと。
- C種:厚さ3.2ミリの火花発生用鋼板を溶断するとき、発生する火花に対し発炎及び防火上有害な貫通孔がないこと。
つまり、難燃度は、A > B > C ということみたい。
実際にAmazonで探してみると、スパッタシートの多くはカーボンシートで「JIS A 1323 C種合格品」だということがわかります。
さらに難燃性の高い「JIS A 1323 A種合格品」は、シリカ繊維でした。
JISに耐熱温度は記載されていないので、スパッタシートを製造販売されている会社のサイトで調べてみると、カーボンシートは、瞬間耐熱温度:1300℃ 連続使用温度:250℃ というのが多く、シリカ繊維は、瞬間耐熱温度:1650℃ 連続使用温度:1000℃ が多いようでした。
1650℃!
焚き火の温度は、1000℃前後らしいので、シリカ繊維のスパッタシートをポチッと購入。
スペックは以下の通り。
TRUSCO スパッタシート ゴールドアルファー SPS-1GA
JIS A 1323 A種合格品
寸法:820mm×920mm
厚さ:0.81mm
質量:630g
シリカ繊維(高耐熱ガラス繊維)
瞬間耐熱温度:1650℃
連続使用温度:1000℃
四隅に直径12mmの真鍮ハトメ付き
このままファイヤースタンドIIと一緒にクルクルッと丸めて収納できるよう、またまたFujeyさんにミシンを借りてケースを作りました。
フィールドテスト
早速、前回のキャンプでテストしてみました。
焚き火台の下に敷くスパッタシートが風で飛ばされないよう、四隅のハトメにガイラインを短く結んでペグダウン。
その上にファイヤースタンドIIを広げて使用してみました。
時期的に青々とした草の上で使ったわけではないけど、撤収時にスパッタシートをどかした後も、落ちた灰やススで地面が焼けることもなく、何の影響もなかったようなので大成功です。
※焚き火の大きさや使用条件によっても変わってくると思うので、もし同じことをやってみようという方がいましたら自己責任でお願いします。
このスパッタシート、スノーピークの焚火台でも有効なんじゃないかな。地面への沈み込みも防止できそうだし。
直火でも、焚き火台を使っていても、どちらにせよ後の人が気持ちよくキャンプができるようサイトはいつもきれいに使いたいですよね。これから焚き火台を使うときはこの組み合わせで焚火を楽しみたいと思います。
次のテーマは、焚き火跡の消し炭をどうやって処理するかかな。
みなさんはどうしてるんだろう??
YouTubeに動画公開しました。
コメントを残す