この記事を読まれる前にお知らせです。2024年5月、正式にプラティパスドライヤー「FANFAN DRYCUBE」を発売することとなりました!(2024/06/07 追記)
一度も使わずに仕舞い込んだままになっていたPlatypus(プラティパス) 2を引っ張り出してきて使いはじめたんですが、これ、使用後の乾燥時間がメチャメチャかかるんですよね。物干しリングに吊るしてみたり、石油ファンヒーターの前にそ〜っと置いてみたりと色々試してるんですがなかなか乾きません。
代理店販売されているモチヅキさんでも、「プラティパスの乾燥方法について」をブログで紹介されていますが、内側の水滴をナノタオル等でおおまかに拭きとって、あとは直立させて自然乾燥と、やっぱり時間はかかるみたいです。
てことで、そんな不満を解消すべく、またまたない知恵を絞って「プラティパス ドライヤー 1号機」を作ってみました。
まずは、なかなか乾燥しない理由を真剣に考えてみることに。
水滴は乾燥とともに水蒸気になって立ち昇り、プラティパスの唯一の出入り口である注ぎ口から外へ出ていきます。つまり、自然乾燥では注ぎ口を上に向けて直立させないと蒸気が外へ逃げ難いということです。モチヅキさん紹介の方法ですね。
でもこの方法だとプラティパスに流入してくる新鮮な空気も、出て行く蒸気のスピードと等しくゆっくりなはず。ファンヒーターの前に置いてもプラティパスの内側が結露するだけでなかなか乾かないのもきっとこのため。蒸気の逃げ場が無いんですね。その証拠に、ヒーターと反対側の内側面だけが結露しているので、温められて一旦蒸発した水分がスムーズに排出されず、冷えている側の面に触れて水に戻っているんでしょう。
乾燥は乾いた空気と蒸気の交換によって行われるものだから、これではなかなか乾かないのも当然。『乾燥促進に重要なのはスムーズな空気の入れ替え』なーんて、当たり前な答えにようやく辿り着き、プラティパスの中に強制的に空気の流れを発生させる装置を考えました。(前置きなげー)
最初に試したのは誰でも考えつきそうなヘアドライヤー。注ぎ口から風を当ててみましたが、温度が高すぎるのと風量が強すぎてNG。で、手頃に風を起こせる物はないものかと探していて見つけたのが、鹿番長のこれ↓
火起こし用の送風機として販売されているキャプテンスタッグ イージー送風機という製品です。
レビューを見ると、造りが悪く動かないだの、カラカラ音がするだの、製品そのものの評価は惨憺たるもの。でも、初めから改造目的で購入している人も多く、まあ800円ならお試しでいっかと、とりあえず買ってみることに。
箱を開けると確かに造りは酷いですね(^.^) 単1電池を入れると動くには動くんですが、傾けるとシロッコ式のファンが何処かに干渉して、カラカラと盛大な音が鳴ります。
分解すると成型の突き出し部分にバリが出ていたので紙ヤスリで落としました。
風の強さはいい感じです。これならプラティパスの中に風を送っても吹き飛んでしまうこともないし、弱すぎることもなさそう。
ただ、付属のアルミパイプは太すぎてプラティパスの注ぎ口から入らないので、ホームセンターで直径φ15mm厚み1mm長さ1mのアルミパイプを買ってきて、45cmの長さにカット。
そのままでは送風機とパイプの間に隙間ができてしまうので、カットしたパイプの片側にビニールテープを2~3周巻いて太さを調節。
送風機の送風口にパイプを差し込んで完成。
早速テストです。プラティパスの水を空にした後、注ぎ口から空気を入れて膨らまし、軽く水を切った状態から検証スタート。
パイプを一番奥まで差し込むと抵抗になってしまうので、奥から5cmくらい離した状態に差し込み、横に寝かせてスイッチを入れます。
この時、吹き込まれた空気が注ぎ口の隙間から勢いよく排気され、空気の入れ替えがスムーズに行われているかどうか確認します。この吸気と排気がスムーズに行われないと、乾燥促進にもならないばかりか、送風機のモーターに負荷がかかり発熱するので要注意です。
そのまま放置すること15分。早くも水滴が少なくなっていることが確認できました。
さらに15分放置。端っこの界面に張り付いた水分以外は見事に消えています。
ここでもう一度空気を入れて膨らまし、さらに1時間放置すると、目で見る限り乾燥していました。周囲界面部分の乾燥に時間がかかるので、完全乾燥まで正味3時間というところ。気温や湿度によっても時間は変わると思いますが、乾燥機としては概ね成功です。
もっと早く乾燥させたいならモチヅキさんが紹介されているように、事前にナノタオルで水分を拭き取ってからこの乾燥機を使えばあっという間に乾くと思います。
そうそう、毎回単1電池を買うのは大変なので、単1→単3変換アダプターを使ってエネループを使えるようにしました。それと、この乾燥機はプラティパスだけじゃなくて、ナルゲンボトルのような、出入り口が、1カ所しか無い容器の乾燥なんかにも使えそうです。
この乾燥機の問題は、動作中のモーター音がうるさいことと、送風機の取扱い上の注意に「20分以上連続して使用しないでください。」と書かれているので、長時間使い場合は自己責任であることかな。
今回使った材料とコストは以下の通り。
- キャプテンスタッグ イージー送風機 約800円
- アルミパイプ 直径φ15mm厚み1mm長さ1m(45cmの長さにカット) 約500円
時間ができたらさらに進化させて、静音とコンパクト化にもトライしてみようと思います。
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