カメラ用の三脚をテーブルに変身させる『COBAN PLATE にオススメな三脚を教えて欲しい』というご質問を度々いただきます。そこで今回は、marupeinet オリジナルの三脚テーブル取り付けパーツ「COBAN PLATE」に使えそうな三脚の選び方についてご紹介します。
はじめに
はじめに言っちゃいます。「COBAN PLATE」にオススメな三脚を具体的な型番を上げてご紹介することはできません。ごめんなさい(>人<;)
そもそも市販の三脚は、カメラを乗せるために設計されたものであって、テーブルを乗せる前提では造られてはいません。なので、私が使ったことがない三脚はカタログ値からの予測でしかなく「具体的にオススメできる三脚がわからない」というのが正直なところ。
そんなわけで、ここではCOBAN PLATEに適した三脚選びのポイントに絞ってご紹介させてください。
愛用の三脚
とは言え、使える物があって開発しているので、私がメインで使っている三脚と雲台をご紹介しておきます。あくまで参考で、これがオススメ!と言うわけではありませんので、そこはどうかご理解ください。
- SIRUI:三脚 4段 中型 雲台セット カーボン N-2204+K20X(現在は廃盤)
- Leofoto:LQ-324C+LH-40
現在は上の組み合わせとCOBAN PLATEを付けたテーブルを使っていて、とくに不満はありません。一番上の写真のように、写真撮影用にジッツオも使ってはいますが、雲台のマウント部分がアルカスイス互換ではないので、付け外しのしやすいSIRUIの三脚を好んで使っています。
三脚テーブルの条件
私が考える理想の三脚テーブルは以下の5つ。
- テーブルを取り付けてもグラつかず安心して物を載せられる
- テーブルとカメラを簡単に載せ替えられる
- 素早く高さ調節ができる
- 簡単に水平出しができる
- カメラ三脚としてもちゃんと使える
これらの条件から、アルカスイス互換の自由雲台を推奨しています。
<雲台の耐荷重が重要>
雲台を介して三脚をテーブル化するために最も重要なポイントは、テーブルと三脚を接続する雲台部分の耐荷重(固定力)です。
例えば、望遠レンズを付けたカメラを載せたら、重さに耐えきれずレンズ側にガクッとお辞儀してしまう。これでは用をなさないので、大抵の三脚には、参考値として耐荷重(積載荷重)がカタログに表記されています。
COBAN PLATEではこの耐荷重(積載荷重)を参考に、10kg以上、できれば15kg以上の雲台を推奨しています。この推奨値は、プロ向けの三脚に必要な耐荷重なので、カメラ初心者の方や、そもそも三脚テーブル専用に探している方からすると目の飛び出るような高額な雲台(三脚)しか見つからないかもしれません。もちろんそれ以下でも安心して使える雲台はあるかもしれませんが、あくまで推奨値です。少なくとも耐荷重表記のない雲台やコスパ重視の安い三脚は、上の条件を満たせないことが多いので選択から外したほうがいいでしょう。
<自由雲台ならボールの直径をチェック>
雲台には、自由雲台、3ウェイ雲台、ギア雲台、ビデオ雲台、など、様々な種類の雲台がありますが、三脚テーブル用には、自由雲台がオススメ。
その名の通り1つのノブを緩めるだけでテーブルの角度を自由に調整できたり、瞬時に水平出しができます。でも、フレキシブルに動かすための軸となるボールの直径が固定力に直結するので、目安としてはボールのサイズが直径40mm以上と大きい自由雲台を選ぶといいと思います。
比較的安価な三脚の多くに採用されている3ウェイ雲台でももちろんいいのですが、なぜか耐荷重の低い物が多く、取り付け部分もアルカスイス互換の製品が少ないなど、COBAN PLATEを使うなら、アルカスイス互換の自由雲台のほうが使いやすいと思います。
<雲台部分を外して交換できる>
どうしても雲台部分の固定力が弱く簡単に角度が変わってしまったり、テーブルがガタガタ動いてしまう場合は、雲台を取り外してCOBAN PLATEを直接三脚に取り付けることで安定して使える場合があります。
使い勝手は悪くなりますが、三脚テーブル専用として使うのであれば、雲台を必要としない分コスパはいいかもしれません。
※取り付けネジ規格の注意
三脚側の取り付けネジが太ネジと呼ばれる3/8インチの場合は、COBAN PLATE側の細ネジ1/4インチアダプターをコインなどで外してから三脚に取り付けてください。但し、ネジ部分が直接プラスチックネジになるため推奨はしません。(自己責任にてお願いします)
まとめ
というわけで、大きく3つの条件についてご紹介しました。
- 雲台の耐荷重が10kg以上できれば15kg以上
- 自由雲台の場合はボールの直径が40mm以上
- 三脚と雲台部分を分離できる三脚
この他にも、カーボン製だと軽いとか、レバー式の脚よりスクリュー式とか、レベリングベースがあれば雲台はいらないとか、あげるときりがありませんが、まずはしっかりテーブルが固定できて安心して使えることが大切。おそらくテーブルよりも三脚のほうがはるかに高価になってしまうでしょう。
少し強引ですが、1万円以下の三脚は避けたほうがいいです。実際、コスパ重視で中国製自由雲台を買ってみたのですが、表記されている耐荷重には遠く及ばず、ボールの大きさに至っては、現物より1センチも大きく虚偽記載されていて、結局のところ安物買いの銭失い…全く使い物になりませんでした。
しっかり固定できるアルカスイス互換タイプの自由雲台にテーブルを取り付けると、テーブルの縁を持って移動させてもグラつくことなく驚くほど安定するものです。
単純にテーブル用の三脚を探している人には難しい話になってしまいましたが、marupeinet が考える理想の三脚テーブル用三脚の選び方のご紹介でした。
最後にひとつだけ。。。「コスパの良い三脚を教えて」という質問が一番困ってしまいますので、そこんとこよろしくです^^;
2021/03/27追記:「コスパ重視の「三脚テーブル」はいくらで作れるのか?」を公開しました。三脚テーブル専用で使いたいという方はぜひご覧ください。
ではまた|彡サッ
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