わざわざ新月前後のタイミングを選んで、ここ、みずがき山自然公園まで来たのには理由があります。僕は昔からキャンプイベントのひとつに、「星夜写真を撮りたい」というのがありまして。もちろん星空撮影だけを目的に出かけることもあるけど、当然現地に行ったら曇っていてなんも見えないなんてこともあるわけで。その点キャンプならいつでも好きな時に空を見上げられるし、いざとなれば地面にマットとシュラフ敷いて寝転びながら流れ星を見つけることもできるわけですよ。まあ、実際曇ってて見えないことの方が多いけど ^^;)
星景撮影リベンジ
3年前にもこのキャンプ場で瑞牆山をバックに星景タイムラプス撮影をしたことがあるんですが、瑞牆山の頂上から月が現れた直後にあえなくカメラのバッテリー切れという初歩的な失態を犯していまして…今回はそんな失敗がないよう、外部バッテリー持参です。
な~んて期待も無残に裏切られて、日が沈む頃にはすっかり空は厚い雲に覆われ、一瞬雲の切れ間から見えた星空も長くは続かず。テッペン近くにもなればもしかしたら・・・と、焚き火を見ながら時間を潰すことに。(こういう時間を気楽に過ごせるのもキャンプのいいところ)
朝も早く寝不足が続いているので22時を過ぎるとさすがに眠くなり、こっくりこっくり。
おひとりさまプラネタリウム
うーん、星が見えないなら作っちまえ!と、以前こちらのブログで紹介したモバイルプロジェクター Smart Beam Laserで、iPhoneに入れた星座アプリ StarWalk 2 の画面を、ムササビウィングに投影しつつグルグルやりながら23時ごろまで粘ってみたものの本物は現れず。
しかたなく諦めてシュラフに潜り込みます。この時点で外気温は2℃。明日の朝は零下かな。などと想像しつつ、あっという間に眠りに落ちました。
・・・
・・・
「キャーアアアアアアーーーーー!!」
!!
近くで響く雄叫びに目が冷めました。
聞いたことがある人はわかると思いますが、夜に聞くと女性の断末魔のようにも聞こえる鹿の遠吠えです。
スマホを見ると1:32
用を足しにテントの外へ出ると、なんと!満天の星空!!やった!!と思いつつ、寒さに震えながらとりあえずトイレへ。
ふとライトを森に向けると、光る点が2つ並んで浮かんでいます。
く、く、熊?!!
次の瞬間、飛び跳ねるような音とともに、白いお尻が森の奥へと。
鹿です。それも何匹も!
ぐるりとライトを回すと、周囲に幾つもの光る点がこちらを見ています。
どれかの点が「キャッ!!」鋭く鳴くと、そこらじゅうでトントンと走り回る気配が(゚д゚)!
完全に包囲されているようです。
熊じゃなければ害はないだろうと思いつつ、少し怖くなって急いでテントに戻りました。
その後、しばらく遠吠えは続いていましたが、僕は星のことが気になって寝られません。
電気柵の中なら大丈夫だろうと意を決して車から機材の入ったザックと三脚を運び出し、夜間でも区画を行き来できるよう開放された場所から電気柵に囲われた管理棟のある南エリアに入ります。
こちらのサイトには5張りほどテントがあったので、できるだけ迷惑をかけないよう注意しながらエリア中央に三脚を据え、2時間以上夢中で星空を撮影していました。
この時、暖を取るために使ったのがミスターヒート。ほんと、これがなかったら寒さで撮影は不可能でした。気になっていたガスボンベの持ちも、カタログ表記の連続3時間は偽りではないし、小さくて持ち運びやすいのもGOOD!です。
で、ようやく撮影できた星空写真を何枚か貼っておきます。
翌朝目が覚めると7時を過ぎていました。それでも2時間ほどしか寝ていないことになります。温度計を確認すると最低気温は0.2℃。寒いはずです。
テントのファスナーをジーっと開けると目の前に瑞牆山の全景がよく見えています。上の駐車場にも観光客か登山客の車がチラホラ。
そういえばチェックアウトの時間を聞いていなかったことに気づきます。でも、前日のファミリーといい、時間制限はないのかも(確認してませんが)。まあ、平日だから高速道路の上りは空いているだろうし、ゆっくりして帰ろうと決め、新しいパラコードに変えたガイラインの長さ調節をしたり、持って来たのに不要だったもの、逆に追加したほうがいいものなんかをリストアップしながらのんびりと撤収。
帰り際に受付に挨拶をして11時にキャンプ場を後に。
行きと同じ増富温泉コースを走り(温泉には全く興味が無いのでスルー)、途中、事前にgoogleマップのストリートビューでロケハンしてあった気になる場所をチェックしながら空いている高速道を気分良く走り15時ごろに帰宅。
いやー、1泊しかできなかったけど楽しいソロキャンプでした。
まとめ
東京から2~3時間と近いし、自然豊かだし、星空はきれいだし、キャンプ場はリーズナブルだし、コアシーズンでもなければ比較的空いてるし、管理棟受付のおじさまとおばさまは親切だし。メジャーではないけど、みずがき山自然公園キャンプ場は間違いなくオススメのキャンプ場です。
八ヶ岳や瑞牆山周辺のキャンプ場には何度も訪れていますが、東京から気軽に行ける距離で星空観察をしたいならオススメのエリア。御射鹿池や白駒池、駒出池周辺も紅葉時期には景色を楽しめる場所だし、川上村方面の廻り目平や、ふれあいの森まで足を伸ばせば、本当に星空が綺麗です。この後年内は忙しくなるので次回は来年の春かな。来年は廻り目平をベースに連泊したいなぁ。あ、このブログ見てくれている人で星撮りに興味ある人ってどれくらいいるんだろうか?
reiko ogat says
2018.11.29に始めて自然公園に行きました。
来週も行こうかと調べていて、此方のブログを拝見しました。
12月に入ったのでもう閉鎖ですね
瑞牆湖までは、近いので良く行きます。キャンプや登山では無く愛犬と歩く為です(^ ^)
自然が好きで星空観測やキャンプして見たいですが、夜は野生の動物が怖いです
瑞牆湖を一周しようと歩いていたら野生のサルが沢山いて犬が追いかけそうになったので半分で終了しました。
また、ステキな星空を撮影して下さい
marupeinet says
reikoさん、はじめまして!
コメントありがとうございます!!
11/29頃だと、紅葉の見頃は終わってしまっているんでしょうか?
でも、空気は澄んでいて気持ちが良かったでしょうね~。
そうですね。12月に入るとあの一体は春まで閉鎖になっちゃうんですよね。
瑞牆湖まで近いというのはメッチャ羨ましいです!
老後は北杜市周辺で毎晩星を見上げながら、愛犬とのんびり暮らすのが夢なんですよ。
瑞牆湖周辺は野生動物がたくさんいますね。
僕も数年前に瑞牆湖の下にある岩下へホタルの写真を一人で撮りに行ったことがあって、
その時に真っ暗闇の中、猿に襲われ逃げ帰ったことがあります(笑)
星の写真は撮り続けたいと思っているので、思い出した時にまたこのブログを見に来てやってくださいね(^^)