火にかけて放っておくだけで美味しいご飯が炊けてしまう、とっても便利なスエーデン製のクッカー「メスティン」と、メスティン炊飯用に作ったと言っても過言ではない「デルタストーブ」を使って美味しいご飯を焚く方法を、今回から何回かに分けてご紹介します。今回はその1回目。まずは『メスティン』をご紹介します。
トランギア メスティン
trangia(トランギア)は、スウェーデンのアルミ調理器具関連メーカー。キャンパーの間で「トランギア」といえば、アルコールバーナーのTR-B25や、ストームクッカーなんかが有名ですが、「メスティン」もトランギアの製品。日本ではイワタニ・プリムスが代理店をしています。「メスティン」とは、英語で「Messtin」飯盒(ハンゴウ)のこと。1合~1.5合が炊けるので、1人分のごはん炊きに使われることが多く、スウェーデン軍で使われているという話もあったり。
ご飯を炊く以外にも、煮込み料理を作ったり、パスタ料理を作ったり、肉まんやシュウマイを蒸したりと、様々なお一人様料理が作れる万能クッカーで、ソロキャンパーの鉄板アイテムとなっています。
他のアウトドア用クッカーと比べてリーズナブルなのも魅力。Amazonで1,600円前後で購入できます。
メスティンを使い始める前にやっておくべきこと
メスティンを使い始める前に、いくつかやっておくべきことがあるのでご紹介します。
初めてメスティンのフタを開けるとハンドルが茶紙で包まれています。(間違って捨てないように^^)
下ろしたてのメスティンは、エッジで手を切ってしまいそうなほどのバリがあるので、ハンドルを取り付ける前に #400番 〜 #1000番 程度のペーパーヤスリでバリ取りをしましょう。この、使い始める前のひと手間かけるのが、愛着が湧いていいのですよ。
ヤスリがけが終わったら、下の写真のようにハンドルを取り付けます。ムリにハンドルを広げすぎると、取り付けた後ガタ付いてしまうので、力加減に注意してください。
ハンドルを取り付けたら、黒ずみを防ぐために自宅でシーズニングしておくことをオススメします。方法は、お米のとぎ汁を8分目まで入れて、吹きこぼれないよう注意しながら沸騰させます。15分ほど沸騰させたらとぎ汁を捨てて、柔らかいスポンジで水洗いし、よく乾燥させてから収納してください。
メンテナンス
アルミ製のメスティンは、使っているうちに黄変したり、白濁したり、黒ずんできたりすることがあります。使い終わったらこまめに洗ってしっかり乾かすというのが基本ですが、どうしても落ちにくくなってしまった汚れは、次の方法で落ちることがあるので覚えておくと役に立つかもしれません。
メスティンの8分目まで水を張り、クエン酸を小さじ2杯ほど入れて、吹きこぼれないよう注意しながら15分ほど煮立たせます。クエン酸は100均等で入手できますが、もしない場合は、輪切りにしたレモン半分を入れてもいいですし、ポッカレモンでも代用できます。
フタにも汚れが酷いときには、大きな鍋にメスティンごと漬けてもOKです。その場合は、水の分量を見て、クエン酸を多めに入れてください。
汚れ落としが完了したら、もう一度シーズニングし直してから収納しましょう。
そうそう、汚れ落としによく使われる「重曹」は、アルミの酸化皮膜を落としてしまい、黒ずみの原因になりますので使わないようにしましょう。
次回は、メスティンと相性の良い、デルタストーブをご紹介します。
連載記事
- 第1回: 初めてのメスティンとメンテナンス
- 第2回: メスティンにぴったりデルタストーブ
- 第3回: メスティンとデルタストーブで簡単炊飯
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