今回は、以前のエントリで少し触れた V850 連続発光問題とその対策についてのお話です。
V850はリチウムイオンバッテリー仕様でフル発光1.5秒の高速チャージですが、連続でフル発光すると20回で Over-Temperature Protection(以下オーバーヒートプロテクション)が働きスローサイクルに制限されてしまいます。電源を入れ直すとリセットされますが、放電管を守るためのリミッターなので、冷却ファンのない密閉型ストロボでは仕方のないことかもしれません。V850はクリップオンストロボながらGN58とハイパワーなので、連続フル発光を20回もすると拡散板が触れなくなるほど発熱します。
ちなみに出力1/2だと連続発光30 60 回、1/4だと60 100 回(間違いのご指摘をいただきましたので修正しました)でオーバーヒートプロテクションが働きます。(下表参照)
発光出力 | 連続発光回数 |
1/1 | 20 |
1/2 | 30 |
1/2 +0.7 | 30 |
1/2 +0.3 | 40 |
1/4 | 60 |
1/4 +0.3 〜 +0.7 | 100 |
1/8 +0.3 〜 +0.7 | 200 |
1/16 +0.3 〜 +0.7 | 300 |
1/32 +0.3 〜 +0.7 | 500 |
1/64 〜 1/128 | 1000 |
30秒ほどのインターバルを入れながら撮影すればプロテクションは働かないようですが、一旦働くと10分ほどインターバルを置くか電源オフにするまでリチャージサイクルが約10秒に固定されます。
デジタルカメラの高感度化が進んでいる昨今、フル発光することは少なくなってきました。もし連続発光が必要ならISO感度を少し上げて、発光出力を落とせばこの問題は回避できるでしょう。
まだまだテスト中ですが、物撮りの多い自分にはTTLは必要ないし、マニュアルでいいならこれで十分。でもちょっとだけ心配なのは、モデルチェンジすると周波数帯が変わってラジオスレーブがシンクロしなくなる可能性があるということ。(RF-602→RF-603のように)まあ、Canon純正で同じようなシステムを組んだら、この何倍も出費が必要なので良しとしましょう。
これでシンクロコードに足を引っ掛けて引きちぎってしまうようなミスもなくなるし(笑、ソフトボックス付きの天トレでもブームに負担かからないし、何より手元ですべて操作できるので無駄な動きが少なくなっていいね!
う〜ん、増税前に買い増ししたいなぁ・・・
追記
※FLASHHAVOCの記事によると、早くもV850にTTLを搭載したV860がリリースされるようです。本家のサイトにも。Canon用が3月、Nikon用が4月の予定で価格はUS$200を切ってくるのではと。USB経由でファームアップデートやカスタム設定ができるっぽい。
v850ⅱの購入を検討していてここにたどり着きました。
詳しく解説されていてとても参考になります。
説明の「出力1/2だと連続発光60回、1/4だと100回でオーバーヒートプロテクションが働きます。」と表が合っていないようです。どちらが正しいか知りたいので、訂正してもらえると助かります。
ちばみんさん
コメントと貴重なご指摘ありがとうございますm(_ _)m
ほんとだ!表が合ってて、説明が間違ってますね・・・お恥ずかしい・・・。
訂正しておきましたのでご確認くださいませ。
表の方が正しかったのですね。教えていただきありがとうございます。
購入検討者にとっては事前に確認できて本当に助かります。
サイトの更新、大変だと思いますが参考にしてる人は多いでしょうから頑張ってください。